ここに書くまでにかなり勇気がいりましたが、今の正直な心境を綴ります。
昨年、私が担当していた利用者さんに悲しい事件が起こりました。
刑事さんの調書から始まり今回の裁判に至るまで、様々な立場の方とお話をし、私の置かれている立場と職務について考え続けてきました。
証人席の左後方には車椅子に座っている被告人、後ろの傍聴席には老老介護の現状に注目が集まっていると言わんばかりの報道陣、前方は始まったばかりの裁判員制度の裁判員・・・
「あなたは○○さんの担当をしていた介護支援専門員であり施設の代表をされていましたね。」と、検事さんの質問から始まり、サービスの内容や生活ぶりの質問が飛び交いました。
私たちは利用者さんの権利を擁護するだけではなく、家族がいらっしゃいます。
両親のみならず、子ども夫婦とその親族に至るまで、他人には知られたくないそれぞれの事情を抱えていらっしゃいます。
かと言って、生活暦を全部把握して、病質による周辺症状も理解し、利用者さんを含む環境の司法福祉や病状の医療域までマネジメントするには限界もあります。
社会福祉士を基礎資格として業務に関っている介護支援専門員として、自問自答の日々が続いていました。
ありとあらゆる専門職同士が、無理をせず身近にできることから、支援する側もされる側も、自然に寄り添える・・・そんな願いを抱きながら、昨年「おおた高齢者見守りネットワーク」に出会えることができました。
今日、ある病院の看護師さんから「駅前で倒れられ救急搬送された方のバックに名刺が入っていたので連絡したのですが、担当のケアマネさんですか?」と電話がかかってきました。
2ヶ月ほどでサービスが途絶えて今はケアマネジメントをしていないのですが、地方にいるご家族に連絡をとり無事解決しました。
来週「キーホルダー」の申請に伺おうと思っています。
気負わず、出切る事から、みんなの力を貸りて、ひとつひとつ心を込めて活動すればいい・・・と思っています。
そんなネットワークを構築するのが私の仕事なのだと、地域づくりの大切さを痛感しています。