経口摂取が困難になった入院中の利用者さんのカンファレンスを前に、社内でケアマネたちと相談し合いました。
胃ろうにすべきかどうかの選択を迫られています。
ケアマネ業務をしていれば日常茶飯事の案件ですが、医療行為の内容が理解できないご本人やご家族にとって、「生きる」ための管からの食は、私たちにとって一番辛い説明です。
私の育った環境上、食を施す大切さは身に染み付いていて、食は心を映し出す芸術だと子どもの頃から一番の関心ごとでした。
五感で味わう食の楽しみを失うことと、生活の張りを失うことは同じように思えていました。
こんなの食事じゃない!と嘆きながらも、病状によっては刻み食やミキサー食を提供せざるを得ず、時間と手間隙と経営事情を考えなければもっと快適な食事の演出ができるはずなのに・・・と葛藤の日々が続いています。
誤嚥性肺炎を繰り返す危険があるとなればやむを得ないことですが、せめてそうなる前にもう少し楽しい介護食のあり方を検討できなかったものかと悔やまれます。
12月に開催される
「認知症フェスタ・お口の健康フォーラム」に向けて専門職たちが取り組んでいますが、医療と介護の連携がさらに深まり、生活者として、人として、快適な食生活が提供できることをテーマにネットワークが広がっていくことを心から望んでいます。