昨日、修士論文の研究で大学院の学生さんとお話をしました。
テーマは「既存物件を利活用した高齢者専用賃貸住宅の供給」
地価が高く土地取得費用が高額になる都市部においては、それらの費用が家賃等に反映され利用者負担が高額になる傾向があるため、既存建物を積極的に利活用するべきとの考え。
しかし現状は、スプリンクラーや廊下幅等の設備基準、耐震補強を行うための改修費用も高額です。民間活用の場合は、購入の場合も賃貸の場合もいずれにしても、設備基準の緩和や税制の支援がなければ、運営は厳しいものがあります。
研究のモデルになった高専賃の家賃は1?あたり4,220円から11,500円まで。
当社の場合はどうしても低所得者対応になりがちなので、なんと2,500円です。
高専賃の基準である25?(共用施設がある場合は18?)も影響しています。
採算が合うわけありません・・・
小学校統廃合による既存の校舎を利活用した例もあり、二人の結論は、自治体による公立民営型の「住まい」の取組みをもっと活発にすべきでは・・・ということになりました。
先日、東京都の助成事業で都市型軽費老人ホーム(実際にはケアハウス)の説明会がありました。低所得者向けで7.43?と高専賃の約3分の1の基準です。
許可が必要ですが、株式会社も参入できるとあって、説明会の会場の面々は多種多様・・・
「安心して暮らせる住まい」に、忘れてはならないものと見失ってほしくないものは共通のテーマであってほしいと願っています。