「Liebe(愛)」から「Danke(ありがとう)」へ
今日、ドイツテレビ局(ZDF)の取材がありました。ドイツの介護保険を参考にした日本ですが、今の私の心境では「尊厳」を大切にしたデイサービスの有り方は上手く答えられませんでした。グランがシッポを振って利用者さんたちに撫でてもらっている光景が唯一の救いです。
高次脳機能障害者を対象として始めた通所介護「リーベ池上」を3月31日で廃止することになりました。4月1日から地域密着型になる制度変更も理由のひとつですが、介護保険の限界と営利団体である株式会社の限界と、福祉のイノベーションへの疲弊もあるのでしょうか。
悔しさと空しさは一言では語れませんが、現場と当事者とその家族の思いを代弁し続けるエネルギーの継続の難しさを痛感しています。「当事者」って誰なんでしょう。
喉元過ぎて過去のこと他人事になってしまえば、制度を変えよう、暮らしやすい社会にしようという思いも他人事になってしまいます。当事者がそうであるように、支援者はもっと他人事です。利用者本位が上っ面にならないために支援者に何が必要なのか、誰が旗を振り続けるのか。
高次脳機能障害の方が自分でグランの写真を撮って、プリントして額に入れて、私にプレゼントしてくださいました。若い彼達の居場所を精一杯提供してきた「証」です。グランと額と一緒に一晩泣き明かしました。廃止という辛い選択にはなりましたが、リーベからダンケに場所を移して私たちなりに精一杯寄り添っていこうと思います。
愛をありがとう・・・
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